日本独立作家同盟は5月12日、KADOKAWA文芸局の菊地悟氏を招き、セミナー「商人としての編集者 ―― 33万部『うつヌケ』担当編集者が考え、仕掛け、やってきたこと」を開催しました。
編集者の「売る力」が問われる時代。11万部発行『ひとりぼっちを笑うな』(著:蛭子能収)、33万部発行『うつヌケ』(著:田中圭一)などを担当したKADOKAWA文芸局の菊地悟氏は、プロモーションの領域にも踏み込み、積極的に仕掛けることでパブリシティを獲得、ニュースを作って売り伸ばしている書籍編集者です。
新卒入社後に配属された営業部門にて学び考えた販売戦略と共に、書籍編集者として感じている現代の「編集者のあり方」についてお話しいただきました。
なぜ出版社は作家に『宣伝を丸投げ』することになるのか?」「この時代、編集者と出版社に存在意義はあるのか?」「『うつヌケ』発売前からヒットを確信していた理由」等、具体例もあわせてご紹介いただきました。
今日はKADOKAWA文芸局角川新書副編集長の菊地悟氏にご登壇いただき、商人としての編集者というテーマでお話しいただきます。実況ツイートはOKですが資料写真はNGということでよろしくお願いします。映像も公開されません。 #aiajp
— NPO法人HON.jp(旧:日本独立作家同盟) (@aia_jp) May 12, 2018
角川つばさ文庫立ち上げ時の話。KADOKAWAが児童書へ参入する以上は、半端な目標は設定できないと思い、参入3年で1位を獲るというKGIを設定。マーケティングはマーケット+イングなので、市場に対する動きすべてが対象。「類書」を「調査」することではない、という考える。 #aiajp
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東京は日本ではない。75%は東京以外。レコード会社の地方を攻める戦略を援用。サンマーク出版社長が「売り方は『サラダ記念日』に学んだ」と。ランチェスター戦略。広島を重点県に。 #aiajp
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つばさ文庫は1年で離れてしまったけど、もしそのままいたら広島の次は岡山と京都で大阪兵庫を、オセロのように挟みにいっただろう。プロモーションの企画は記憶。他ジャンルの企画は真似られる。『宣伝会議』や『企画会議』にいっぱい載ってる。 #aiajp
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孫正義タイムマシン経営を参考に「タイムマシン出版」。これからくるものを企画化。かっぱブックス初のミリオンセラーは1963年。東京オリンピック前年、外国人がたくさんくるからと、英語を学ぶ本が大ブームに。1.アメリカで数年前に流行った本をやる。2.振れすぎたトレンドは揺り戻しがくる。 #aiajp
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アメリカで流行った本でも、そのまま持ってきたものは失敗してる。ローカライズが必要。「たぶんこれ元ネタこの本」という他社事例をいくつか紹介。 #aiajp
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本を作ってから「さてどうやって売ろう」ではなく、本の企画段階から売り方を考えるPR戦略。サッカー本の本文中で、ほかのチームの選手を褒めてもらった。そのチームのサポーターが喜んで紹介してくれる。プロダクト・プレイスメント。 #aiajp
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33万部の『うつヌケ』は、連載には関わっていない。「文芸カドカワ」と「note」で連載(雑誌の役割)。菊地氏はプロモーターとして、単行本編集から関わった。ノンフィクションは、小説やマンガのように、ファンが付いているわけじゃない。装丁はコミュニケーション。 #aiajp
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多くの出版社営業部門はマーケティング4PのうちPlace(流通)しかやってない。書店営業さえやっていればいい時代は終わったのに。だから著者から「出版社はプロモーションを著者に丸投げしている」と思われてしまっている。 #aiajp
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