特定非営利活動法人HON.jp(東京都練馬区)が運営するオンラインショップ「HON.jp Books」は、株式会社セルシスのグループ会社である株式会社&DC3が提供するコンテンツ流通基盤ソリューション「DC3」を採用し、電子書籍の直接販売を開始したことをお知らせいたします。
【プレスリリースのポイント】
- 零細出版社が自社のオンラインショップを、WordPressとWooCommerceを使って自前で構築
- コンテンツ流通基盤ソリューション「DC3」を採用し、サービス終了に伴うデータの消失リスクを軽減
- 直接販売限定で、紙版を購入すると「DC3」の電子版が付いてくるサービスを提供
HON.jpは、紙の取次流通を利用していない零細出版社です。前身の「日本独立作家同盟」時代から「BCCKS」のシステムを活用し、オンデマンド印刷(紙)版と、電子版を「Kindleストア」や「BOOK☆WALKER」などでも販売していました。紙版は、リアルイベントの開催時には対面販売していましたが、コロナ禍でリアルイベントが開催できなくなったこともあり、2020年9月にオンラインショップを開設しました。
そのいっぽうで、ウェブメディア「HON.jp News Blog」で毎週連載している「出版ニュースまとめ&コラム」を年鑑として出版するのにあたって、電子版の直接販売も検討することにしました。しかし、当時利用していたオンラインショップのプラットフォームは、デジタル商品の注文に手作業でのコンテンツ提供対応が必要になるなど、さまざまな問題がありました。そこで、WordPressとWooCommerceを使い、自前のオンラインショップを構築することにしました。
当初は単純に、EPUBファイルのダウンロード販売をするつもりでした。強いDRMを使うと、サービス終了に伴うデータ消失リスクをユーザーに負わせることになります。メディアで「消える電子書籍」問題を追っていたこともあり、それはなるべく避けたいことでした。しかし、単純なダウンロード販売では不正コピーの防止策が脆弱になります。ソーシャルDRMの導入も検討しましたが、零細出版社にはコストの面で困難でした。
その自前のオンラインショップを構築している最中に発表されたのが、今回採用することになったコンテンツ流通基盤ソリューション「DC3」です。「DC3」のデータバックアップ機能と、ブロックチェーンに記録された流通履歴により、サービス終了に伴うデータの消失リスクを軽減できます。また、構築中のオンラインショップにも容易に組み込むことが可能でした。
さらに、&DC3の電子書籍ビューア「CLIP STUDIO READER」を「DC3」コンテンツ用に拡張したリフローテキストプレイヤーを採用。一般の電子書店と同様の読書体験を提供できるうえ、不正コピーの予防も図れることになりました。これらの仕組みを、零細出版社の懐事情にも優しい利用料で導入できる点も大きな魅力でした。
「HON.jp Books」ではこの「DC3」電子版の単品販売と、紙版購入者限定特典の「DC3」電子版無料提供を行ってまいります。なお、通常の電子版は、一般の電子書店でも購入可能です。
株式会社&DC3について
株式会社&DC3(アンドディーシースリー)は、株式会社セルシスのグループ会社として2022年に設立されました。あらゆるデジタルデータを唯一無二の“モノ”として扱うことで、デジタルコンテンツ流通を実現する基盤ソリューション「DC3(ディーシースリー)」や、電子書籍配信ソリューションの提供を通じ、デジタルコンテンツビジネスの新たな可能性を開拓してまいります。
&DC3コーポレートサイト: https://www.and-dc3.com/
「DC3」ソリューションサイト: https://www.dc3solution.net/
「DC3」公式Xアカウント: https://twitter.com/dc3_solution
DC3マイルーム: https://my.dc3solution.com/home
特定非営利活動法人HON.jpについて
HON.jpは、本(HON)のつくり手をエンパワメントすることにより、創造性豊かな社会を実現する非営利団体です。これからも本(HON)を作ろうとしている人々に、国内外の事例を紹介し、デジタルパブリッシングを含めた技術を提供し、意見を交換し、仮説を立て、新たな出版へ踏み出す力を与えます。
公式サイト: https://www.aiajp.org/
オンラインショップ「HON.jp Books」: https://hon.jp/books/