『月刊群雛 (GunSu) 2014年07月号』には、米田淳一さんの新作小説『激闘!宇宙駆逐艦』連載第1回が掲載されています。これはどんな作品なんでしょうか? インタビューの一部を公開します。
──納得のいく戦争などない。
『激闘!宇宙駆逐艦』連載第1回
まず簡単に自己紹介をお願いします
1回おやすみしたYONEDENこと米田淳一(よねた・じゅんいち)です。群雛ではいつもお世話になっております。
SF小説『プリンセス・プラスティック』シリーズで商業デビューしましたが、自ら力量不足を感じ商業ベースを離れ、シリーズ(全14巻)を完結させパブーで発表中。他にも長編短編いろいろとパブーで発表しています。KDPでもがんばっていこうと思いつつ、現在事務屋さんも某所でやっております。でも未だに日本推理作家協会にはいます。
ちなみに『プリンセス・プラスティック』がどんなSF小説かというと、女性型女性サイズの戦艦シファとミスフィが要人警護の旅をしたり、高機動戦艦として飛び回ったりする話です。艦船擬人化の『艦これ』が流行ってる中、昔書いたこの話を持ち出す方がときどきいますが、もともと違うものだし、私も「『艦これ』は、やらないけど、私としては好きです」と書いてきました。
で、私はこのシファとミスフィを無事に笑顔で帰港させるまで『艦これ』はやらないと決めてる、と前回(5月号)で書いたのですが、それがなんと今回はそのシファが、という話に。ホント、どういうことだよっ!と自分に一人ツッコミです。◆公式サイト:『モデラー推理・SF作家米田淳一の公式サイト・なければ作ればいいじゃん』
http://ameblo.jp/yonebor/
この作品の内容を簡単に紹介して下さい
とうとうやってしまいます。『プリンセス・プラスティック』の外伝で、話の構造としてはセルフパブリッシング版の『プリンセス・プラスティック』の13・14巻(パブー・楽天Koboで発売中)をこの舞台となる米宇宙軍駆逐艦「ミッチャー」兵装長から見た図式になります。この「ミッチャー」という駆逐艦は、そのクルーと共に、今のところ発表している『プリンセス・プラスティック』にはまだ一度も登場していません。『プリンセス・プラスティック』の世界観の中で、この作品のために新規に造形したものです。
構成としては『激闘!駆逐艦隊』倉橋友二郎(くらはし・ゆうじろう)・ソノラマ文庫航空戦記シリーズという、私が小学時代に出会って魂を揺さぶられ、『プリンセス・プラスティック』世界を作ろうと思った本へのかなりのオマージュになってます。
しかしこのソノラマの本、今は古本でしか手に入りません。それが私にとっては凄まじく残念なのです。ぜひ復刊して欲しい。絶対にいい本なのです。なにしろ太平洋戦争の日本海軍の行動を駆逐艦砲術長から見るという実録戦記で、それもミッドウェイ、ガダルカナルに参加した駆逐艦荻風、そして大和特攻に参加した涼月が舞台という(!)。
なんといっても実録なのです。迫真感がすごい。艦船ファンなら強くお勧めします。
で、もし入手可能な方、お持ちの方はこれと読み比べて欲しい。私は今作を、恐縮ながら、私なりに恩返しのつもりでがんばって書きました。
朝日ソノラマ
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この作品を書いたきっかけを教えて下さい
ぶっちゃけ、これからどれだけの作品を書いていけるかと思うとちょっと不安になったので、返せる恩はどんどん返していこうという気になりました。私もそういう歳になりました……。
この作品はどんな人に見て欲しいですか?
艦船ファンと、艦船に興味のある方です。当然です。でももし興味がなくても、艦艇、戦艦とか空母とか、そういう船の世界もすごく奥が深くて面白いので、読んでみていただけたら嬉しいです。
米田淳一さんの新作が掲載されている『月刊群雛 (GunSu) 2014年07月号』は、好評発売中です!