「月刊群雛 (GunSu) 2014年02月号」には、土居豊さんの既刊「トリオソナタ」のサンプルが掲載されています。これはどんな作品なんでしょうか? インタビューの一部を公開します。
まず簡単に自己紹介をお願いします
作家で文芸ソムリエの土居豊(どい・ゆたか)です。一九六七年大阪生まれの四六歳です。
二〇〇〇年に、村上春樹(むらかみ・はるき)論の連載で「関西文学選奨奨励賞」を受賞して、物書き業を始めました。二〇〇五年には、音楽小説「トリオ・ソナタ」(図書新聞)で、小説家としてもデビューしました。作家の故・小川国夫(おがわ・くにお)氏の激賞をうけ、文芸評論家・川本三郎(かわもと・さぶろう)氏に書評で絶賛されたことをきっかけに、現在は作家として手広く仕事をさせていただいています。
また、文芸ソムリエとしての活動は、村上春樹論や司馬遼太郎(しば・りょうたろう)論、「涼宮ハルヒ」論、文章力セミナー、電子書籍講座等の講義の他、関西主要大学での特別講義も行っています。
ラジオ出演も定期的にあって、西宮市のさくらFMで「〜ラジオで訪ねる本の舞台〜 西宮文学案内」の講師を担当しています。
昨年のトピックスは、五月に京大で開催された村上春樹の講演会に参加し、NHKニュースナインに出演して解説をしたことです。
この作品の内容を簡単に紹介して下さい
小説「トリオソナタ」は、幻の昭和六四年、二〇世紀末ウィーンに学ぶ若き指揮者が心に描くロマンチシズムを描いた音楽青春小説です。作家の故・小川国夫は、次のように絶賛してくれました。
「ひとりの音楽修行者の気持ちをこれほど深く掘り下げて、日常性の中に描き出しているというのは、やはり余程の作家であるという感じがいたします。土居さんの作品を読みますと音楽に関するものが多いようです。大きな意味では芸術小説と言うべきでありましょうか。そういうところに彼の本業があるのかなという感じがします。(土居豊「トリオ・ソナタ」刊行を祝して 小川国夫)」
この作品を書いたきっかけを教えて下さい
本作は、浦澄彬(うらずみ・あきら)の名義で自費出版した小説の習作「パブロのいる店で」の続編として構想した作品を、大幅に書き直したものです。図書新聞から刊行後、様々な著名人に好意的に評していただき、新聞紙面でも記事になりました。けれど、その後、書店から姿を消して、ほぼ絶版状態でした。そこで、一昨年秋のKindleストア上陸をきっかけに、このデビュー小説を大幅改訂し、電子書籍版で復刊したのです(編注:電子書籍「トリオソナタ」は、印刷書籍「トリオ・ソナタ」を改訂した作品)。
◆電子書籍「1989年」(「パブロのいる店で」の改作版)
文芸ソムリエ・土居豊さんの既刊サンプルが掲載される「月刊群雛 (GunSu) 2014年02月号」は、好評発売中です。
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