「デジタルアーカイブ関係ニュースの数少ない主要メディア」と評価
特定非営利活動法人HON.jp(東京都練馬区)が運営するウェブメディア「HON.jp News Blog」は6月22日、日本のデジタルアーカイブ関連の取り組みを産官学一体で推進するデジタルアーカイブ推進コンソーシアム(DAPCON)主催「2022デジタルアーカイブ産業賞」の貢献賞を受賞しました。
デジタルアーカイブ産業賞について
デジタルアーカイブ推進コンソーシアム(DAPCON)が主催するこの賞は、デジタルアーカイブ産業の振興に寄与した活動が各年度で選考・表彰されます。「HON.jp News Blog」が受賞した貢献賞は、期間を問わず、デジタルアーカイブ産業の発展に大きく寄与した個人・企業・団体が対象となっています。
DAPCON「2022 デジタルアーカイブ産業賞」
https://dapcon.jp/news/award_2022/
受賞評価のポイント(DAPCON公式サイトより)
「HON.jpを継承し、ニュースメディアとしての持続的展開を図る」特定非営利活動法人HON.jp
株式会社hon.jp(2004年~2018年)が運営してきたニュースブログ事業「hon.jp DayWatch」をNPO法人日本独立作家同盟が継承して、後継のニュースブログ「HON.jp News Blog」として発展させている。なお、現在は本事業のためのNPO法人HON.jpが設立され、活動している。
扱うテーマは多様であるが、「本」というメディアを中心に据え、精力的な取材活動を展開している。電子出版の話題も多いが、同時にデジタルアーカイブ関係ニュースの数少ない主要メディアとなっている。特に事業性のあるニュースへのフィーチャーも少なくない。ここでの扱われ方がデジタルアーカイブへの社会の視座を明らかにするところもあり、貴重なメディアである。
HON.jp News Blogについて
“なかったこと”にしないために
昨今、ウェブメディアが更新を止めるだけでなく、記事をまるごと消し去り退場していく事例は、残念ながらあまり珍しくありません。株式会社hon.jpが運営していた「hon.jp DayWatch」も、代表の塩崎泰三氏が2017年10月に急逝され、そのまま閉鎖されるところでした。
しかし当法人(当時の名称は日本独立作家同盟)は、2004年から続くデジタル出版関連のメディアが消えてしまうのは社会的にも文化的にも大きな損失であると考え、ご遺族と相談、2018年3月に事業を継承いたしました。株式会社hon.jp時代の記事アーカイブは、URLを変更することなく配信し続けています。
2018年10月1日には「HON.jp News Blog」としてリニューアル。2019年4月には法人名も変更しました。デジタル出版だけでなく紙も含めた、広い意味での本(HON)のつくり手をエンパワーメントすることを目的として、国内外のさまざまな事例を紹介し、意見を交換し、仮説を立て、新たな出版へ踏み出す力を与える非営利メディアとして活動を続けています。
HON.jp News Blog
HON.jp News Blog 編集長 鷹野凌より
栄えある賞をいただきましたこと、心から感謝申し上げます。当メディアはいま「新時代の書き手」支援をメインテーマに活動しています。当メディアがデジタルアーカイブ関連の動向を注視しているのは、過去の英知や記録は「新時代の書き手」が知の再生産活動をするうえで必要不可欠だからです。
過去の英知や記録がデジタルネットワークを通じ、距離や時間の制約なく利用できること。また、AI-OCRなどの技術革新により、過去の英知や記録の中身を検索して掘り出すことが容易になったこと。そして、そのような環境が持続的に提供され「新時代の書き手」に活用されることこそが、デジタルアーカイブ産業の振興に繫がるのではないかと考えています。
我々のような非営利メディアを持続可能な活動とするのは、非常に難易度の高い挑戦です。皆さまのご期待に応えるべく、よりいっそう努力研鑽して参ります。今後ともご支援やご指導を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。